【フジロックライブレポ】オーサムが性癖にぶっ刺さって抜けなくなった
Vaundyのライブレポートを書かせてもらった昨日に引き続き、今日もレポします。
Awesome City Clubが僕の性癖にぶっ刺さって抜けなくなりました
目次
- 0. Opening
- 1. 夏の午後はコバルト
- 2. GOLD
- 3. アウトサイダー
- 4. <MC>
- 5. 青春の胸騒ぎ
- 6. color
- 7. Don't Think, Feel
- 8. 今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる
- 9. STREAM
- 10. <MC>
- 11. またたき
- 12. 勿忘
- 13. Lullaby for TOKYO CITY
- 〈まとめ〉
- 〈Set List〉
0. Opening
「D→D/C→G→A#dim」というピアノのコードから始まる。ストリングスが加わり、「夏の午後はコバルト」をアレンジしたテーマが奏でられる。メンバー登場。会場「GREEN STAGE」に合わせてメンバー全員が緑を纏う。え...ちょっとまってPORINちゃんなんちゅう格好してるんですか...ワンピ前後逆に着ちゃったとかじゃないっすよね...?......大丈夫そうですね......おぢさん焦りました
PORIN「おはようございまーす!Awesome City Clubです!フジロック!はじめよう!」
ハイハットの4カウントからキーボードのイントロ。一曲目が始まる。
P「『夏の午後はコバルト』!」
1. 夏の午後はコバルト
最新曲「夏の午後はコバルト」を一曲目に披露。最新にして最強のポップナンバー。コンポーザー・atagiとリリシスト・PORINの才能が溢れて仕方がない。真夏の午後、苗場の空は雲の合間からコバルトブルーがのぞいている。
P「《イメージのその先へ》、いいぞ!」
会場丸ごと飲み込んでしまうんじゃないかくらいという勢いでモリシーのギター。歪みが絶好調。前後にステップ踏みながら涼しげにぶちかますソロで「あぁ、いい...」以外のボキャブラリーが没収された
2. GOLD
間髪入れずに二曲目へ。歪んだギターが遠くから聴こえてくる。『GOLD』だ。「ロックバンド・Awesome City Club」の歴史を語る上で絶対外せない代表曲。スネアの16分音符でGREEN STAGEの温度は一気に沸点まで駆け上がる。
1曲目、2曲目と二人の喉がちょっと心配だ。無理もない。開催できるか、できないか。その瀬戸際でずっと調整を強いられてきたのだから。開催して良かったのかとか、医療への負担がどうとか、自分が医学生だからこそ感じることはたくさんあるけれど、こうしてオーサムがパフォーマンスを届けてくれること、自分の心を暖めてくれていることに、とりあえず今は素直に感謝したい。
〈GOLDの光は消えない〉
何度も何度も繰り返すこのフレーズに、音楽の底力を信じる3人の情熱と愛を浴びてびしょびしょになった。音楽の光は消えない。
3. アウトサイダー
お馴染みのリフで会場は3曲目『アウトサイダー』に突入する。
実は、この曲がかかったとき、
「あぁ、現地参戦しなくてよかった...」そう思ってしまう自分がいた。
オーサムの音楽には「強制踊らせダンスナンバー」という何とも危険な引き出しが確実に存在する。その引き出しを開けてしまったが最後、体の動きは止められなくなる。もし俺が麻薬吸ったらこんな感じになるんだろうな、という状態になる。手足が勝手に踊りだすのだ。もし現地に足を運んでいたら、「運動神経悪い芸人」「踊れない芸人」の称号を総ナメする俺の気持ち悪いクネクネ踊りを大披露することになっていただろう。それだけは絶対に避けねばならない。
......いや、実はほかのファンも俺と同じ悩みを抱えてるのでは...?みんなクネクネしてるんじゃね......?やっぱり、参戦してみようかな......
P「手を取り合おうフジロック、カモン!」
ちょっとこのPORINの言葉で軽率にグッときてしまった。出演しても辞退しても後ろ指を指されるこの状況で悩みぬいた三人だからこそ、この言葉が重みを持つ。
4. <MC>
ようやくatagiが一言目を発する。
atagi「改めまして、Awesome City Clubです。フジロック、最高な一日に、なると思っているし、したいので、最後まで一緒に、楽しんでくれたら嬉しいです、よろしくお願いします!」
あの、はい、すでにめっっっっっっちゃ楽しいです。
5. 青春の胸騒ぎ
ここでこれくるかァアアアア!クゥゥゥゥ~~~!!と拙宅で一人悶えておりました。
俺をオーサムの沼に引きずり込んだ真犯人はコイツです。胸騒ぎハラスメント、略して「ムナハラ」で逮捕したい。「ヒロイン」「クリスマスソング」「SNOW SOUND」と並んで冬の定番ソングにならないとおかしいレベル。JR東日本の広報担当の方、見逃してますよ??「JR SKI SKI」CMソングへの採用通知、待ってます。僕の方に送ってもらえれば伝えとくんで。誰ですかあなたは。
《Baby, one more time, 巻き戻そうよ》
に合わせてPORINが両手の指を使ってぜんまいを巻き戻す仕草で一気に一面真っ白の銀世界に拉致されて消息不明の意識不明。
そしてなんといっても「歌うピアノ」。サポートピアニスト、田中佑司(bonobos)。人間の持ち得る感情のすべてを鍵盤に投影したかのようなプレイング。ソロ最高でした。
ここで再びモリシー情報です。モリシーが首を前後に振ってリズムをとりながら静かにフレーズを奏でる姿がたまりません。音楽に、ギターに、そしてオーサムに止めどなく愛を注ぎ続けるボンバーヘッドに今回も釘付けになってしまいました
6. color
新曲。一気にイントロで涼しい「緑」の風が吹き抜けた。GREEN STAGEにぴったりすぎて鳥肌立った。オーサムがすごいのはこういうシティポップを演ったときに、「重さ」も「軽さ」も両方兼ね備えた演奏になること。なんというか、もう、心臓に刺さってます。好きです。好き。
〈変わるカラー〉
で曲のキーが変わるのと同時にライトも青から赤へ。僕の周りの温度が、少し上がった。心地よい目眩を感じながら曲が終わる。
7. Don't Think, Feel
うおぉぉォォォォォォキタァァァァ!!atagiのイケイケな「Don't Think, Feel!」をリアルタイムで聴けるとは思わなかった。きっとGREEN STAGEも全く同じ気持ちだっただろう。ステージは一気にダンスフロアと化す。割れそうな地鳴りが聴こえるかのようだ。現地で爆音で聴きたかった欲がムクムクと。
P「会いたかったぞーーー!!!!!」
俺もーーーーーーーーー!!!!!!ウォッホンゲホンゲホン
ステージを堂々と闊歩するatagi、コーラスと並んで左右にステップを踏むPORIN、モリシーのしなやかな身のこなしとシンクロするような、上がったり下がったりうねるギター。会場のすべてが揺れて、鳴っていた。
8. 今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる
そのままオーサム随一のエロ曲『今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる』へ。規則正しく刻まれるバスドラ、湧きあがるフロア。
P「フジロック楽しんでますか~!もっともっと楽しみましょう、よかったら一緒にステップ踏んでください!」
会場は拍手で応える。大歓声が聞こえないのは寂しいけれど、会場が確実に熱気を帯びているのが画面越しでも伝わってくる。息切れしたPORINの声が余計に妖艶さを醸し出す。
a, P《乾杯!》の瞬間にテキーラ摂取してヘロヘロになったところにPORINがやって来て、P《飲もうよ!》の追い討ち。完全に潰れた。そこから記憶がなく、目が覚めると朝。
P《嘘つき》
えっ...嘘...?嘘つき...?俺が...?でもPORINに言われたらもう俺は嘘つきなのだ。嘘ついた記憶を強制的に植え付けられる。翻弄されるしかない......今夜だけは間違いじゃないことにしてくれませんか......ダメですか......そうですか......
9. STREAM
モリシー情報、第三回です。打ち込みの上に乗ったモリシーのギターがいい味出してます。今のオーサムに肉体感を持たせているのは彼なのだなと改めて。欠かせないプレイヤー。
渋谷という街の変わりざまにバンドの変化を投影した歌詞。作詞はPORIN。彼女の描く「東京」が本当に好きだ。休む暇なくオーサムが結成した地・渋谷に飛ばされる。
10. <MC>
熱を帯びて浮かされたGREEN STAGEは、すこしばかり冷静を取り戻した。
PORINが観客に向かって「あっ!」って指さして笑ってたんだけど、あれはなんだったんだろう。指の先には何があったのか、気になって青春の胸騒ぎしてる。観客が青髪だったとか...?
a「楽しんでますか?
未来を想って、作った歌を、聴いてもらいたいなと思います。『またたき』」
11. またたき
atagiとPORINが織りなす旋律の美しさ。モリシーのギターソロと弦楽の共鳴。泣きのピアノ。リズム隊が担う曲の骨格。曲が終わった後の残響。奇跡の連続のような曲だ。感情が渋滞した。
12. 勿忘
世の中がAwesome City Clubを見つけるきっかけになった曲。
2番AメロはストリングスにPORINの声が乗っかる。「計算されてる」とか思いたくないほどの自然な美しさ。心を洗い流してゆく。
もはや彼らは、この曲を世界に届けるために生まれてきたんじゃないかと。音に身をゆだねながらこれからもずっと彼らにとっても、また僕を含めたファンにとっても特別な歌になっていくんだろうなと感じた。
13. Lullaby for TOKYO CITY
まさかの終盤3曲連続でダンスナンバーを外してくるとは。これはかなり攻めたセットリストだ。メンバー全員がギターを持って曲が始まる。
P「最後の曲になります。この特別なフジロックが、どうか明るい未来につながっていきますように。みんな元気でいてください。また会いましょう!」
サビ《Lullaby for TOKYO CITY》の歌詞に合わせて響くhi-Dのコーラスが会場を包み、まるで讃美歌のような響きをもたらす。会場に足を運んだ人、家から見ている人、そしてチームACC。一人一人の祈りが緑に溶けてゆく。
モリシー情報、最終回です。モリシーの「おやすみ」が尊いです。優しさに溢れてる。俺のパパになってくれ。毎晩おやすみって言われたいぜ
3人で向き合って、3人ともが体を揺らし、それぞれがギターをかき鳴らして、終演を迎える。P「どうもありがとうございました、Awesome City Clubでした。」3人で深々と頭を下げ、両手を挙げ、素晴らしい時間を共有したオーディエンスに挨拶をする。
〈まとめ〉
神セトリ。まさに「オーサムミュージック」が限界まで詰まったセットリスト60分だった。そして改めて感じるのは、曲どうしがケンカせずに「同居」している凄さ。ダンスナンバー、ゴリゴリのロック、シティポップ、バラードの同棲生活。
毎回オーサムのライブ映像を見る度に感じる、名曲の多さ。絶対これセトリ組むの楽しいだろうな......PORIN「これいれちゃお☆」とか言ってそう(失礼)。
......メインコンポーザー・atagiのアウトプットの質の高さと、それに応える形で、数え切れないほどの化学反応を生み出してきたメンバー。5人から3人になっても、ずっと変わらないものがある。それを存分に見せつけてくれたオーサムメンバーに、心から拍手を送りたい。
〈Set List〉
0. Opening
1. 夏の午後はコバルト
2. GOLD
3. アウトサイダー
4. <MC>
5. 青春の胸騒ぎ
6. color
7. Don't Think, Feel
8. 今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる
9. STREAM
10. <MC>
11. またたき
12. 勿忘
13. Lullaby for TOKYO CITY
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