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分析と爆発のあいだ

【文字起こし・前編】TENDRE - ミュージックライン 2022/9/21 21:30~

らじる on Twitter: "【#聴き逃し配信 のお知らせ】 TENDREさんが出演した「ミュージックライン」は放送後から1週間、何度でもお聴きになれます⏳  #らじるらじる のサイトやアプリからお楽しみください👋 #ミュージックライン #TENDRE #南波志帆 聴き逃し配信はこちら ...

DJ南波志帆が、最新のジャパニーズ・ポップスを、癒しのトークとともにお届けします。今夜のゲストは、TENDRE。大喜利のような自分とのセッション、シャイな父と音楽で対話したレコーディング、最新アルバムに込めた多面性、色彩を語ります。高校デビュー・まゆ毛の思い出、声を最大限に活かした「ある願望」も告白。

文字起こし、全3回の1回目です。

Index:

 

 

オープニングトーク

南波志帆(以下「南」):南波志帆がお送りしている「ミュージックライン」、ここからはゲストの登場です。今夜はこの方にお越しいただきました。自己紹介お願いします。
TENDRE(以下「T」):TENDREです。よろしくお願いいたします。
南:よろしくお願いいたします。ご出演は昨年の10月以来ということで、お久しぶりでございます。
T:はい、ご無沙汰しております。
南:秋をこよなく愛するTENDRE、河原太朗さん。
T:はい(笑)。
南:「秋といえば河原さん」という感じなんですけど、河原さんがいらっしゃると、秋が来たなー、とこちらも感じはじめるというか。
T:そうですね。なんかこう、恒例行事というんですかね。ありがたい気持ちで来させていただきました(笑)
南:ミュージックラインのご出演はすべて秋なんですけれど、いつも秋トークを繰り広げてくださるんですけど。
T:そうですね。
南:豆ごはん?
T:あーもう絶対いまおっしゃると思いました(笑)。
南:ははははは。
T:豆ごはんのお話もありました。秋の味覚の話で。
南:「母親が作った豆ごはんが大好きだ」っていう話だったんですけど。
T:変わらず、実家に帰るときは「豆ごはん頼めるかな」といつも母に話しております。変わらず。
南:最近あんまり召し上がられては...
T:そうですね、いますごいこのきわどい時期というんですかね、ちょっと夏の名残もある中なので、まあ10月ぐらいに入ってから母に改めて頼もうかなと思ってます。
南:豆ごはんチャンスだなと。
T:ちょっと今だと少し早いんで、もうすこし深まってきたときにやっぱりこう。
南:あるんですね、秋の中でもタイミングっていうか。ここぞというときの豆ごはん。
T:(笑)。なんでしょうね、秋になってくると涼しくなってくるっていうんですかね、肌寒いの手前くらいですけど。そういう時にほっこりするものを食べたくなるのかもしれませんね。
南:10月ですかやっぱり。
T:10月が頃合いなのかなと思いますねやっぱり。
南:(笑)じゃあもう秋は感じ始めてはいますか?
T:そうですね。半袖から長袖に代わって。着るものも少しずつ変わってきてるかなという風に思いますね最近は。
南:秋専門家として...
T:秋専門家としてはちゃんと務めていきたいなという風に思っております。
南:そちらのご活動もこれからも応援しております。
T:これからも啓蒙していこうと思います(笑)。
南:(笑)

南:本日はニューアルバム『PRISMATICS』について、そして近況についても伺えたらと思います。よろしくお願いします。

南:それではまず1曲をお届けしましょう。河原さん、曲紹介をお願いします。
T:はい、それではお聴きください。TENDREで『HAVE A NICE DAY』

 

1. 『HAVE A NICE DAY』 / TENDRE (2022)

南:お送りしたした曲は、今夜のゲスト・TENDREのニューアルバム「PRISMATICS」から「HAVE A NICE DAY」でした。確かな希望の香りがする、なんだか無性に心の琴線に触れるメロディアスな曲で、胸が熱くなりましたし、とても鼓舞されました。素敵でした。
T:いつもありがたいお言葉をありがとうございます。
南:アルバムに先がけてリリースされていましたが、一曲の中でいろんな表情が見えて、前向きで「大丈夫だ、いけるぞ!」という気持ちになるなと思ったんですけど、どんな曲を作ろうと制作されたんですか?
T:そうですね、この曲とは別で、先行で配信された曲(『LIGHT HOUSE』)があったんですけれども、その曲のイメージがですね、「灯台」をイメージしたというのがあるんですね。それはこう、僕自身音楽というものが人生における道しるべみたいなものになったらいいなという思いを込めて「待ってないでさ 早くおいで」っていう歌詞を入れたんです。その続編としてこの曲を作ろうという構想があって。いわゆる直感っていうんですかね、「誰かに呼ばれてる気がする」とかそういったシチュエーションってあるじゃないですか。そういう時にいろんな状況において、自分だと今できないなとか、自分はこうだからなって思うよりは、直感を大事にしてどんどん突き進んでいくべきよっていうことを伝えたいなってところがちょっとテンポの速い曲になっていって。そういった人たちに向けて「素敵な日を過ごしてください」という思いを込めて作った、そんな曲になってます。
南:ビートメイク、サンプリング的なアプローチもあって、クレジットを見ると演奏すべてTENDREさんで、おひとりでこのグルーブ感作るのすごいですよね。
T:ありがとうございます。そうですね、いわゆるミドルテンポの曲が比較的多いんですね。ちょっとこう、ゆるくノレる、とか。そういった曲が多い中で、ずっとアップテンポな曲を作りたいなっていう。今までもあるんですけど、ここまでこうビートが速いっていうんですかね。それがやっぱ心の高揚につながるかなっていうところで。それを楽器で一個ずつイメージしながら、これはもう全部自分で作るべきだなってところで組み立てましたね。

 

音楽以外にやりたかったこと

南:ミュージックビデオも公開されておりまして、スーツを着た主人公が、同じくスーツを着たほかのみんなが向かう方とは逆に走っていくという内容なんですが、ちなみに河原さんは周りが就職するタイミングなど、音楽の道に進むか迷ったことってあったんですか?
T:僕が音楽以外の道に進もうと思ったことは正直あまりなくて、一度だけ大学を出るタイミングで、就職活動一社だけ受けたことがあるんですよね。なんですけどそれをやりながらも、それは一種の人生勉強として、自分自身はこれからも音楽を作り続けていくだろうなという思いはちっちゃい時からずっとあったっていうんですかね。ですけどいろんな状況ももちろんあるし、周りの友人が就職していく様子も見守りながら、自分自身はちゃんと自分らしい活動を続けていこうっていうところで今まで来れてるって感じなんですかね。
南:就職活動をされた経験ってどうでした?
T:新鮮でしたね。音楽活動っていうんですかね、音楽を生業とするうえで関わりだったりいろんなコミュニケーションの取り方ってあると思うんですけど、そことはまたちょっと違ったほかの業界のセオリーだったりとか、そういうことを知れたというのはすごく自分の人生としても勉強になりましたし、それがこの音楽活動の中でももしかしたら活かされてる部分もあるんじゃないかなとは、自分自身も思います。
南:さいころから揺るがなかったんですね。「僕は音楽の道で行く」っていうのが。
T:それを唱える前は、僕はどうやら声優になりたかったらしいんですよどうやら。
南:えー!
T:声優か俳優になりたいってことを両親によく話していたらしいんですけど。
南:ちっちゃいころってことですか。
T:まあたぶん幼稚園ぐらいですかね。「僕は声優になるんだ!」みたいなことを言ってたんですけど、気づいたら音楽にシフトチェンジして。まあたぶん小学生くらいのときにはもう音楽でメシを食うとまでは言わないですけど、やり続けようとは思ってたのかもしれません。
南:でもいい声されてるので声優の道もこれから......(笑)
T:そう...はははは(笑) もしかしたらちょっとイレギュラーな場面があるかもしれないんですけれども。ちょっとね、磨いていきたいと思ってます。
南:オファーを待ってるって感じ...?チャレンジしたい気持ちは今も。
T:お声の仕事を最近になっていただくことも増えて、ナレーションだったりとか、パーソナリティとか。その延長線上にもしかしたら声優という道があるのかもしれませんし、まあなかったらなかったでそれはまあ僕の人生かなというところで(笑)。
南:(もし声優をやれたとしたら)どんな役やりたいですか?
T:そうですね、「シャレの効いたバーのマスター」みたいな(笑)。
南:合う~!合うなぁ~!
T:「いらっしゃい」みたいな、なんかそういう感じでね。ぼそっとしゃべるタイプの方の役を演じてみたいなって。粋な感じですね。
南:ビジョン見えてんな~もう。
T:お待ちしております。

 

高校デビューと眉毛

南:ちなみに河原さん、今年の誕生日には16年前、18歳の頃のお写真もアップされておりまして、「トリッキー襟足前髪スタイル」と投稿されてたんですけど(TENDRE / 河原太朗 on Twitter: "兄さんでありオジでもあり若造でもある今いちばん旬なお年頃ってことですね こちら16年前トリッキー襟足前髪スタイル18歳と現在 https://t.co/s2J3BYwlxs" / Twitter)、この当時の髪型っていうのは何だったんですかね、拘りを持たれてたんですかね、襟足とか。
T:いや、僕は多分当時拘りがないからこそのああいう感じだったのかなとか思います(笑)。当時襟足が長いのが流行ってたとか、流行りも多分あったと思うので、そこに準じてみようかなというところだったんでしょうかね。でもなんかあまりにも今とのギャップがあったのでちょっと面白くて載せてしまいましたね。
南:しかもスーツを着てキリっとされてますよねこのお写真。
T:あれは何だったかな...証明写真か何かを撮るかそういうタイミングだったんですけど。
南:なんか公式のね、履歴書なのか何なのかみたいな写真ですもんね。
T:でもやっぱり自分で見て思いましたけど、眉毛の細さがこう物語るものはあるなっていうのは思いましたね。
南:(笑)物語りますよね!眉毛の細さって。
T:年々濃ゆくっていうんですかね、あまりこう変に細くはしないようになったんですけど、高校生ぐらいの頃とか洒落っ気づいてくると周りの友達から「ちょっと太朗もやってみろよ」みたいな。で、だんだんね、もう一番すごい時は「マッチ棒」みたいな時とかありましたね(笑)。
南:そんな時代あったんですね、河原さんにも。
T:ありましたね。まあ僕中学から高校になって「高校デビュー」みたいなものをしたんですよ。中学の時は「いじられキャラ」みたいな感じで、高校の時にたぶんいろんなことが楽しくなってきちゃったっていうんですかね。だんだん楽しくなるにつれてこう削っていくものもあったのかもしれません(笑)。
南:でもまさかの眉毛...
T:そうなんですよね。
南:マッチ棒くらいになっちゃって...
T:当時はそれが一番かっこいいとは思ってたんでしょうけど、今からすると、いい青さというんですかね、一つの青春という。
南:みんなが通る道ですもんね、一回眉毛細くなるっていうのは。
T:なんかあるんでしょうね。ああいうものってだんだんとまんなくなっちゃうものあるじゃないですか。どんどんやるにつれて。今大人になって、引き算の美学をすこし覚えてきたかなっていう風には思いますけども。
南:高校デビューは成功したんですか?
T:成功と自分からいうのはおこがましいんですけど、成功というんですかね。当時バンドをやっていたのもあったので、バンドからつながる友達も多かったですし、かなり充実した高校生活ではありましたかねやっぱり。

 

幼いころの河原少年

南:そして母の日にはお母さまへの感謝をともに、ご自身の子供の頃の写真も投稿されておりまして、2、3歳ぐらいですかね、お母様と一緒に写っているお写真と、小学生ぐらいですかね、サングラスをかけて足を組んでいるお写真と。幼いころの河原少年はどんな子供だったんですかね?
T:どうんなんでしょうね。うちの母親にたびたび話を聞くんですけど、僕五歳くらいからピアノを弾き始めたんですよ。弾き始めたというのか、好きな曲を弾けるように教えてもらうっていうんですか。クラシックというよりはポップスを弾けるように練習するっていうのをやってたんですけど。よくピアノによじ登ってたらしくてですね。
南:え。
T:うちはアップライトという形のピアノがあるんですけど、アップライトの天井部分っていうんですかね。「あんたよく登ってたわよあそこに」って。よくピアノの先生に怒られていたという。
南:やんちゃですねー!
T:なんかね、やんちゃ且つわんぱくな少年だったみたいですどうやら。
南:じゃあ結構活発で、外でもスポーツもめっちゃしたり、みたいな?
T:スポーツは僕、今もそうなんですけど、そんなに得意ではないという(笑)。
南:全滅ですか?球技はいける、とか、球から離れたらいける、とかあるじゃないですかスポーツの中で。
T:あ、今、おっしゃった通り、僕球技が全然できないんですよね。緊張してしまうっていいますか。野球とかもそうじゃないですか。バッターとして、とか。
南:確かにプレッシャー感じますもんね。
T:なんか音楽の場合って、各々が鳴らしてるものに対して「それめっちゃいいね」とかそういう評価のしあいはあるんですけど、スポーツの場合ってとにかく結果がすべてって部分もあるわけじゃないですか。自分がバッターとして立った時のあの目線と、うたなかった時のみんなの失笑というんですかね、あれがもうたまらなく苦手で。
南:それゆえにあんまり....
T:なんかこう球との距離を取るようになってしまったというのか。でもスキーとかは意外と好きみたいな感じですよね。
南:えー!結構じゃあスイスイいけるんですか?
T:なんかそういった競技は意外とできるというんですかね。
南:各々がというか。
T:スキーの場合も何ていうですかね、競技としてももちろんありますけど、自分はもちろんレジャーとして楽しんでるんで。そこは昔合宿かなんかいったときにすごく褒められた記憶があって、「あ、これだったら俺はいけるのかもしれない」っていうところからなんか自信がついたのかもしれないですね。
南:マット運動とかどうでした?
T:マット運動は...そう...(笑)。悪くはなかったんじゃないですかねたぶんね(笑)。
南:すいませんほんと豆ごはん以降河原さんがツボにはまってしまってまして(笑)。
T:なんかちょっと攻めの角度がだいぶ変わってきたなというか、年々ね、極まってきましたね。
南:申し訳なくて、好奇心が抑えられなくて。河原さんのマット運動ってめっちゃ面白いなって思っちゃって。はははは。
T:まあでも誰も想像しないですもんね。確かに(笑)。
南:割とできたんですか?(笑)
T:自分自身で見ることはできないんですけれども、あんまりこう怒られはしなかったかなくらいの。
南:じゃあできてたんですね、きっとね。
T:まあそうですね。もう最近はやる機会ないんですけれども(笑)。
南:(笑)。

中編に続く

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