news zero 菅田将暉×Vaundy×有働由美子 特別鼎談【文字起こし】
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news zero 菅田将暉×Vaundy×有働由美子 特別鼎談(2022/12/09 23:30~)全文書き起こしました。
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有働由美子:毎晩「惑う糸」を聴いて1日も仕事も終わるので、おふたりがそろっていらっしゃるのが不思議な。
Vaundy:めちゃめちゃ僕が不思議ですね(笑)こんなに光当てられることないんで。
菅田将暉:(笑)
有:だいぶ髭が...
菅:そうですね、今だいぶ伸びてきました。
有:これは...
菅:いろいろあったあとの残り香があります。
有:残り香なんですね(笑)。
菅田将暉さんが歌うzeroのテーマ曲『惑う糸』。この曲の作詞作曲を手掛けたのが、Vaundyさんです。今年なんと8曲ものシングル曲を発表。ドラマ、CM、アニメで起用されるなど、令和を代表する注目のマルチアーティストです。
有:7歳差ですっけ?その菅田さんから見てVaundyさんってどうですか?
菅:喋ってて面白いし、勉強になるし、年下って感じもしないし。俺はいつもなんか「教えて」ってスタンスで絡んでる。
V:いや~めっちゃうれしいですね。
有:逆にVaundyさんから見た菅田さんって...?
V:もう第1印象はやっぱり仮面ライダーなんですよ僕の中で。もうジャストで大好きだったんですよ、本当に「仮面ライダーW」が。
菅:それが信じらんないんだよなー。
有:一緒にクリエイティブな活動をするわけじゃないですか。新しい面が見えたというと?
V:(菅田さんは)情熱を足すのが得意な人だと思ってるので、曲自体に情熱がありすぎると菅田さんと戦いすぎちゃうというか。逆にちょっと無表情な音楽のほうが合うというか。
菅:でもちょうど同じようなことを俺も思ってたんですよ。別に自分のそこはわかんないけど、(感情を)込めなきゃいけない歌をいっぱいやっていたから、なんかそろそろね、シンプルにリズムに乗ったり、踊ったりできるのもやりたいな、みたいなところでその話をされたから、「スゲー」みたいな。本当に「それそれ!」みたいな。
有:そういうのすぐわかるんですか?相手に今、何が必要か。
V:モノづくりしていたらわかります。以前Adoさんとかyamaさんとかのお手伝いをさせてもらったときも「本当はこういうのやりたいのかな」とかなんとなくわかったりはするんですけど、それが確定ではないんで。とりあえず声色を聞いて、例えば「ア」っていう「ア」の一言出すときの発音の仕方でどうやって体に力を入れる人なのかなんとなくわかるので。
有:本当に22歳?
V:22です(笑)。
有:本当に?
V:はい(笑)。
初めて手掛けた、報道番組のテーマ曲。Vaundyさんならではのこんな "狙い" が隠されていました。
V:イメージを確定させちゃいけないとはすごい思っていて。ワードもちょっと造語というか。「惑う糸」もそもそも造語じゃないですか。
菅:そうだよね。
V:わざと冒頭に「惑う糸は今日も」って言っているんですけど、主人公は"惑う糸"なんだっていうのがそこでわかるので。自分の中で迷いがあったり、「世間の人はどういう風に生きているんだろう」、そういう不安から僕は見ているんだと思うんですよね、人はニュースを。
菅:今ツアーをライブでやっていて毎回歌っていて思うのは、虚構でもないっていうか。「道を進んでいく」とかっていう言葉とかはものすごく現実感があるんだけど、でもそのために「眠る」ってとこに行くことによってそこだけは変わらない日常感が出る。
有:音楽の話もなんですけど、この前たまたま大学生たちと話したら「テレビないんでテレビのニュースは見ません」「家にテレビありますけど時間ないんでお母さんがテレビのニュース見てその中で言ってくれるやつをニュースだと思っています」って言われて。ニュースの見方って変わってきたりしました?
菅:僕はでも年々見るようになってきたので。生活を大事にし始めたからかもしれないですけどね。だからより興味を持つようになったのかなーとかは思いますけどね。選挙とかもそうだし。
V:正直僕あんまり見なくて。自分のやらなきゃいけないことを常にこなしていかなきゃいけないから。自分のことで精いっぱいな人っていうのは。
菅:特に10代後半~20代前半はやっぱり、好きなこととなんかよくわからないエンジンがずっと「バババババババ」ってなってるから。
V:常にスマホの中の可処分時間でニュースを見てるのか、ツイッターを見てるのか、インスタを見てるのか、それの組み合わせパズルして毎日みんな生きているので、その中に新しいことを入れるとなると相当ハードルが高いんですよね。
有:さっき(菅田さんは)「生活を大事にする」とおっしゃいましたけど。
菅:単純に家にいることも多いし、あとまあ親と話すことも増えるっていうのも。奥さんを含め、何か会う機会も増えるからかもしれないですけどね。仕事しかしてなかったから、そっちが面白いってだけなのかもしれないけど、戸籍のこととか、テレビで話すことかわかんないけど(笑)、結婚すると戸籍でおやじが筆頭者のところから自分は抜かれて自分が筆頭者になるんだみたいなところとか。やっぱり目で見るとドキッとするわけですよね。頑張んなきゃ!みたいな。筆頭者!みたいなことになるじゃないですか。
一同:(笑)。
さらに今年5月、zeroのインタビューで菅田さんからこんな言葉も。
―「判断能力も鈍っているな、みたいな。ちょっと休もう、みたいな気持ち」
有:菅田さんがお休みしますよっていうニュース、zeroでもお伝えしたんですけど、
菅:そんな大したニュースじゃないんだけど(笑)。精神的な疲れって目に見えないじゃないですか。親を殺されましたとかってやっぱりお芝居なんだけど、やっぱりハートとしてはなかなかなダメージをこっちも受けるんですよね。追体験じゃないけど。いろいろなところ骨折してたり捻挫してたりって状態なわけですよ、心とかは。で、それを単純に通院するような気持ちで。
有:休むのって怖くないですか?走り続けてて。
菅:多分休まないともう2年も3年も持たないからそっちの方が怖くないですかって俺は思うかな。
V:なるほど。
菅:逆にどうされてます?
有:私はあれです、「ごまかす」。休むと多分認識しちゃうから、疲れを。だから休まないことでごまかしごまかしして。
菅:思うのが、相対的に体力がある気がする、今の俺ら世代よりも先輩陣のほうが。
V:山下達郎さんとか小田(和正)さんも、なんていうんだろう、尋常じゃないパワーを一つに注ぎ込む力があって。僕それすごい悩みますもんやっぱり。絶対に70年代の人たちがやってたことが、僕らにはできない。まず山に入ってすべての電子機器を捨てるところから始めないと無理だなと思うぐらい。忍耐力とかエネルギーっていうのは絶対にもう取り返せないと思います。
エンターテインメント業界の第一線で活躍する2人が見据える未来は?
菅:僕はだからそれをみつけるために今、っていう感じなので。この先どうしようかなーっていう。で、見つかったものもあるし、まだ見つかってないものもあるから、お芝居とかの中で、何が必要かな、みたいな。
有:"Vaundy"ってどうなっていくんですか?
V:続けるしかモノづくりの正しい方法ってないと思っているので、僕は。僕はもともと映画監督になりたいという大きな目標が今1個あるんですけど、ただまだ全然ワクワクすることがいっぱい残ってるので100年くらいじゃ足りないですよね。